ダイビングの始め方

マリンレジャー

海の中の世界を知れるスキューバダイビングを始めよう!

本日の記事はスキューバダイビングの始め方です。

以前、書いたシュノーケリングとは違って本格的に海の中を楽しみたい方にオススメ

シュノーケリングとは異なり、長い時間潜ることができますので海の生き物や環境をじっくりと観察することができます。

スキューバダイビングはいざ、道具を揃えるとなると高額になります。

なので、まずは体験ダイビングから始めるとよいでしょう。

潜水士として働いていた経験もある管理人がスキューバダイビングの始め方を詳しく解説します。

スキューバダイビングの資格について

スキューバダイビングにはライセンスが必要です。ダイビングライセンスは「スキューバダイビング指導団体」という組織が認定する認定証です。

正式名がCカード(Certification Card)、通称としてダイビングライセンスと呼ばれます。

安全にダイビングを楽しむために、基本的な知識や技術を学ぶことが求められているからです。

一般的に取得するべき資格には以下のものがあります。

  1. オープンウォーターダイバー(Open Water Diver)
    初心者向けの資格で、基本的なスキルや安全知識を学びます。これを取得すると、最大18メートルの深さまでガイドなしで潜ることができます。PADIやNAUIなどの国際的な団体が認定するコースがあります。
  2. アドバンスドオープンウォーターダイバー(Advanced Open Water Diver)
    さらに深く潜りたい場合や、特定の技術(ナビゲーションやナイトダイビングなど)を学びたい場合に取得します。最大30メートルまで潜ることが可能になります。
  3. レスキューダイバー(Rescue Diver)
    緊急事態に備えるための訓練で、自分や他のダイバーを助けるスキルを学びます。

マスターダイバーというものもありますが、レジャーで楽しむにはレスキューダイバーまで取得していれば十分だと思います。

ライセンス取得の仕方

資格を取得するには、まず学科とプールでの訓練があり、その後海での実習ダイブを行います。

【学科講習】

ダイビングに関する理論や安全に関する知識を学びます。具体的な内容は資格の種類によって異なりますが、基本的なオープンウォーターダイバー講習の場合、以下のような内容を学びます。

1. ダイビングの基礎知識

・ダイビング器材の種類と使い方

マスク、フィン、レギュレーター、BCD(浮力調整装置)、ウェットスーツなどの器材について学び、どのように使うか、どの器材が自分に適しているかを理解します。

・水中環境の理解

水中での光や音の変化、温度、圧力の影響など、環境が体や視覚、聴覚にどのように影響するかを学びます。

2. ダイビングの物理学

・水中での圧力の影響

水深が深くなるにつれて圧力が増加します。これが体や器材にどのように影響を与えるか、また、耳抜き(イコライゼーション)の方法や、圧力に適応するための技術を学びます。

・浮力のコントロール

ダイビングでは「中性浮力」を保つことが重要です。浮力の原理を理解し、BCDやウェイトベルトを使って浮力を調整する方法を学びます。

3. 安全に関する知識

・減圧症(潜水病)とその予防

水深が深くなると体に溶け込む窒素が増えますが、急浮上するとこの窒素が体内で気泡となり、減圧症を引き起こす可能性があります。これを防ぐための基本的な浮上のルールや、潜水計画の立て方を学びます。

・エア消費量と残圧管理

ダイビング中のエア消費を管理するために、エアタンクの残圧を常に確認し、適切なタイミングで浮上する方法を学びます。

4. 緊急時の対処法

・トラブルの防止と対処

水中でマスクが外れた場合や、レギュレーターが故障した場合の対処法など、緊急時の対応方法を訓練します。

・バディシステム

スキューバダイビングは通常「バディ」と呼ばれるペアで行います。バディと協力して安全にダイビングを行う方法や、バディとのコミュニケーション方法を学びます。

5. ダイビングプランの立て方

・ダイブテーブルとコンピューターの使用

安全に潜水するための潜水時間と浮上計画を立てるために、ダイブテーブルやダイブコンピューターを使用する方法を学びます。

・ダイビング場所の選び方

初心者に適したダイビングスポットの選び方や、天候や潮流の影響を考慮して潜るタイミングを決める方法を学びます。

【プール講習】

プール講習は、スキューバダイビングの基本的な技術を実際に水中で練習するための実技トレーニングです。最初はプールのような安全で制御された環境で行い、水中での動き方や器材の扱いに慣れることが目的です。以下がプール講習で行われる主な内容です。

  1. 器材の準備とチェック
    スキューバ器材の組み立てと着用方法
    エアタンク、BCD(浮力調整装置)、レギュレーター、マスク、フィンなど、器材を正しく組み立て、体にフィットさせる方法を学びます。

プレダイブ・セーフティチェック
ダイビングを始める前に、バディと一緒に器材やエアの供給が正しく機能しているかを確認する「バディチェック」の手順を学びます。

  1. 水中での基本的な動作
    水中での呼吸練習
    レギュレーターを使って、口での呼吸に慣れる練習をします。最初は浅い場所で呼吸し、水に対する恐怖心を和らげることから始めます。

中性浮力の練習
BCD(浮力調整装置)を使って、浮きすぎず、沈みすぎず、ちょうどいい浮力(中性浮力)を保つ練習をします。これは、ダイビング中に水中を自由に移動するために重要です。

マスククリア
マスクに水が入ったときに、水中でマスクを外さずに水を抜く技術を学びます。これにより、水中でのトラブルに対処できるようになります。

レギュレーターのリカバリーとクリア
万が一、レギュレーター(呼吸器)が口から外れてしまったときに、水中で自分で再装着し、クリアする方法を練習します。

  1. 緊急スキルの習得
    緊急浮上訓練(CESA)
    エアがなくなった場合に、安全に水面に浮上する方法を学びます。この練習では、呼吸を保ちながらゆっくりと浮上する技術を身につけます。

バディとのエア共有
自分のエアがなくなった場合、バディの予備のレギュレーターを使ってエアを共有し、安全に浮上する技術を練習します。

  1. 水中での移動方法
    フィンキックの練習
    水中で効率的に移動するために、フィンを使ったキックの方法を学びます。疲れずに長時間泳ぐためのテクニックです。

ダイビングポジションとバランス
水中での姿勢や体のバランスを保つ方法を学びます。これにより、流れのある場所や水深の違いに対応できるようになります。

  1. ダイビング後の手順
    エグジットの練習
    ダイビングが終わった後に、器材を取り外し、安全に水から上がる方法を学びます。

器材の片付けとメンテナンス
ダイビング後に器材を適切に片付け、次のダイビングに備えるための基本的なメンテナンスを学びます。

プール講習は、水中での技術に自信をつけ、安全にダイビングができるようにするための大切なステップです。最初は浅い場所から始め、少しずつ深さを増していくことで、水中での環境に慣れていきます。

【海洋実習】

海洋実習は、スキューバダイビングの最後のステップで、プール講習で学んだスキルを実際の海や湖などの自然環境で実践する段階です。ここで、水中環境に慣れ、リアルな状況でのスキルをさらに強化していきます。通常、オープンウォーターダイバーの資格取得のために、海洋実習は数回にわたって行われます。

海洋実習の内容

  1. 実際のダイビング経験を積む
    実際の海や湖でのダイビング
    自然環境での水中での感覚や、プールと違う要素(波、潮流、視界の変化など)に適応しながらダイビングします。水深や環境が異なるため、初めての海洋ダイビングは浅い場所から始めて、少しずつ深さを増していきます。
  2. プール講習で学んだスキルの復習
    マスククリア、レギュレーターリカバリー
    プールで学んだ基本的なスキル(マスクに水が入った場合のクリア、レギュレーターを外した後の再装着)を実際の海で再度練習します。海水はプールと違って視界が悪かったり塩分が含まれているので、異なる感覚で練習できます。

浮力調整(中性浮力)
実際の海では、水流や波、深度の違いによって浮力が変化するため、プールよりも浮力調整が難しくなることがあります。海洋実習では、これに適応するための浮力コントロールをさらに磨きます。

  1. 安全な浮上とエグジットの実践
    安全な浮上方法
    海での実習では、実際に安全停止(3~5メートルの深さで3分間ほど停止して、体内の窒素を抜く)を行い、ゆっくりと浮上する練習をします。

エグジット(ダイビング終了後の水面への上がり方)
海からボートに上がる、またはビーチから出る際の安全な方法を練習します。波がある環境では、これに適応する技術が必要です。

  1. ダイビング環境への適応
    海の流れや潮流への対処法
    実際の海では、潮流や波、風があるため、これらの要因にどう対応するかを学びます。ダイビングスポットによっては流れが強い場所もあるため、効率的なフィンキックや正しいポジショニングが重要です。

視界や天候の違い
天候や水の透明度によって視界が変わることがあるので、視界が悪い環境でも落ち着いてダイビングできるように訓練します。

  1. バディシステムの実践
    バディとのコミュニケーション
    実際の海洋でバディと一緒に潜り、手信号を使ったコミュニケーションやバディチェックを徹底して行います。海洋では、プールよりも距離が離れることがあるため、バディとの連携がより重要になります。
  2. 海洋生物の観察
    海洋生物への対応と観察
    実際に海に潜ると、魚やサンゴ、その他の海洋生物を観察する機会があります。ただし、海洋生物には接触しないことや、環境に対する影響を最小限にするための注意が必要です。これらの基本的なルールを学び、海中での生物との共存を理解します。

海洋実習のスケジュール
通常、4回程度の海洋ダイブを行うことが求められます。これらのダイブは、インストラクターの指導の下で行われ、すべてのスキルが安全に実行できると確認されれば、オープンウォーターダイバーの資格が認定されます。

必要な道具

スキューバダイビングをするためには、専用の器材が必要です。

ダイビングショップやスクールではレンタルも可能ですが、慣れてきたら自分の器材を揃えることで快適さが増します。

以下は、ダイビングに必要な基本的な道具です。

  1. マスク
    用途: 目を保護し、水中でクリアに視界を確保します。
    特徴: 自分の顔にしっかりフィットするものを選ぶことが重要です。曇り止め加工が施されたものや、広い視野が確保できるタイプが人気です。
  2. スノーケル
    用途: 水面で呼吸をするために使います。例えば、ボートを待つ間や水面を移動するときに役立ちます。
    特徴: 水が入りにくいドライスノーケルや、柔軟性があるタイプが便利です。
  3. フィン(足ヒレ)
    用途: 水中で効率的に移動するために必要です。
    特徴: フルフットタイプ(素足で履く)とオープンヒールタイプ(ブーツと併用する)があります。水温や環境に応じて、使いやすいものを選びます。
  4. ウェットスーツ/ドライスーツ
    用途: 体温を保ち、保護するためのスーツ。ウェットスーツは水温が比較的暖かい場所で使用し、ドライスーツは冷水でも使用できる防寒性能の高いスーツです。
    特徴: 水温に応じた厚さを選びます。ウェットスーツの一般的な厚さは5mmや3mm。日本では季節によって使い分けることが多いです。
  5. BCD(浮力調整装置)
    用途: ダイバーが水中での浮力を調整するための装置です。エアを入れたり抜いたりすることで、浮力をコントロールできます。
    特徴: 自分の体型に合ったサイズと、機能が充実したものを選びます。ポケットやバックルの使いやすさも重要です。
  6. レギュレーター
    用途: エアタンクから供給される高圧の空気を吸いやすい圧力に調整するための装置です。
    特徴: レギュレーターはメインのものと、予備の「オクトパス」という2つの口元装置を持っています。信頼性の高いブランドから選ぶのがポイントです。
  7. エアタンク
    用途: ダイバーが呼吸するための圧縮空気が入っているタンクです。
    特徴: 多くの場合、ダイビングショップでレンタルされますが、頻繁にダイビングするなら自分のタンクを持つこともあります。
  8. ダイブコンピュータ
    用途: 水深、潜水時間、浮上速度、減圧停止の必要性などをリアルタイムで計測・表示してくれる機器です。これにより、安全な潜水計画を維持できます。
    特徴: リスト型やコンソール型などがあり、どちらも自分の使いやすいタイプを選びます。
  9. ウェイト(重り)とウェイトベルト
    用途: 水中での沈む力を補うために使用します。特にウェットスーツは浮力が強いので、ウェイトでバランスを取ります。
    特徴: 体型やスーツの厚さによって必要な重さが変わるので、インストラクターの指示に従って適量を調整します。
  10. ダイブブーツ
    用途: オープンヒールタイプのフィンを使用する際に必要です。また、足元を保護し、特に岩場やサンゴの多い場所で役立ちます。
    特徴: 保温性が高いものや、滑りにくいソールがついているものが便利です。
  11. グローブ(場合によって)
    用途: 手を保護するために使います。冷たい水温や、手を切りやすいサンゴ礁、岩場での保護に役立ちます。
    特徴: ウェットスーツと同様の素材で作られ、厚さはダイビング環境に合わせて選びます。

以下は管理人がダイビングで撮った写真の一例です。

ダイビングを始めると新しい世界が広がります!

まとめ

・ダイビングのライセンスはいろいろあるが、最初は体験ダイビングがオススメ

・体験ダイビングを通して興味を持てたらアドバンスまで取得してみよう

・一生の趣味にするなら機材の購入も考えてみましょう

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