海の採ってはいけない生き物

海の基礎知識

自由には採集できることができない海の生き物たち

海で生き物を捕まえる方法と言えば、釣りや磯採集・潮干狩りです。

しかしながら、日本においては生き物を保護する法律や条例が多数存在します。

我々、海で遊びを楽しむ人たちもこれらの法律を守らなければいけません。

これから初めて海釣りや磯採集潮干狩りをするといった人たちも知っていかなければいけません。

ではどんな生き物はダメなのか?結論から申し上げますと…

魚とイカ以外は採ってはダメと考えるのが一番簡単

すみません、実際はもっと複雑です。でもこれが一番、楽な覚え方です。

そもそも、いろいろな分けられ方をしてるんです。

  1. ってはいけない生き物
  2. 採ってはいけない大きさや時期 
  3. 採ってはいけない場所
  4. 使ってはいけない道具

法律の話も含めて、今回は1.見ていきましょう。興味がある人はしっかり読んでください。

とりあえず初心者は魚とイカ以外は採らない!でOKです。

(ただし魚の中でもウナギの稚魚は絶対ダメです)

海の生き物を守るための法律

海の生き物に関係する法律としては以下の表のとおりです。

所管法律・条例など
水産庁漁業法
水産資源保護法
各都道府県漁業調整規則
漁業協同組合遊漁規則
㊟所管とはある範囲の事務をそこの責任・権限で管理することです

それぞれの法律を詳しく見たいところですが、それは個別記事を作りますのでお待ちを。

上記のように、所管の異なる法律や条例によって海の生き物は守られています。

このことから、都道府県によっても捕まえていい生き物や使っていい道具など全てバラバラなんです。

各都道府県について、ここで長々と書いても読み飛ばされるのがオチですので…

今回は絶対に覚えてほしいものだけを書きます。

漁業法で定められた特定水産動植物3種(アワビ、ナマコ、ウナギの稚魚)

この3種類は特定水産動植物に指定されています。

許可のない採集違法採集知った上で取得運搬保管は禁止されています!

違反した場合は懲役3年以下もしくは3000万円以下の罰金という思い罰則があります。

これは漁業法という水産庁の所管の法律で決められています。

そのため日本中どこでとってもダメな生き物です。都道府県関係ありません!

基本的に海釣りで釣れることはありません。たまにルアーなどにナマコは引っかかるけど海に返しましょう

なので磯採集・潮干狩りを楽しむ人たちに気を付けてほしい生き物となります。

第1種共同漁業権の対象となっている水産動植物

こちらの生き物は「漁業権が設定されている沿岸部」において、一般の人々が採集することができない生き物です。このような場所で、一般の人が漁業権の対象になっている水産動植物を勝手に捕ると、「漁業権」の侵害となり、「密漁」になります。この場合、100万円以下の罰金が科されます。

ちなみに共同漁業権とは、漁業者が海などを共同で利用できる権利のことですね。

アサリ・サザエなどの貝類、ワカメ・コンブなどの海藻類、イセエビやタコなどの定着性の水産動物で水産資源として有用なものは、「第一種共同漁業権」の対象になっています。

画像元:政府広報オンラインhttps://www.gov-online.go.jp/useful/article/202107/2.html

しかし、その対象種は都道府県ごとにバラバラです。都道府県ごとに漁業調整規則で決められています。都道府県ごとに釣りや潮干狩りなどで水産動植物を捕る際に使用できる漁具(採捕する際に使う道具)、貝や魚などの種類ごとの採捕して良い大きさ、禁止区域や禁止期間など決められています。

違反した場合、その内容に応じて、例えば6か月以下の懲役又は10万円以下の罰金が科される可能性があります。各都道府県の漁業調整規則を確認しないといけません。

犯罪者にならないために

私自身は、幸運なことに水産学部での学びやネットで得た知識のおかげでこのような知識を得ることができました。

しかし、毎年夏場に海に関するニュースを見ていると「密漁で逮捕」といったニュースを目にします。

知っていてやってる人たちは論外ですが、中には本当に知らないという人もいると思っています。

普通に生活してて「漁業法」「水産資源保護法」「漁業調整規則」などの法律を知る機会がありますか?

正直、獲ってはいけない生き物くらいなら義務教育にあってもいいくらいです。

『無知は罪なり』

残念ながら日本社会では知らなかったでは済まされません。

自身の無知で、犯罪者になって家族や知り合いに迷惑をかけるのは嫌ですよね。

せめてこの記事を見てくれた人たちだけでも密漁者にならないことを祈ってます。

法律さえ守れば何をやってもいいわけではない(マナーの話)

まだ堅苦しい話が続いてすみません。これが最後です。

海釣りや磯採集・潮干狩りの際の基本的なマナーについてです。

  • ゴミは持ち帰りましょう
  • 食べられる分だけ持ち帰り、資源保護に努めましょう
  • 天気予報を確認して安全に楽しみましょう

海釣り・磯採集・潮干狩りそれぞれ他にも注意点はありますが、共通するマナーは一緒です。

以下に水産庁のパンフレットのリンクを貼っています。

放課後堤防日誌という漫画のキャラが出ており、可愛くて、わかりやすいパンフレットです。

1度は目を通すことをオススメします!

水産庁HPより

遊漁のルールとマナー ~海と川、魚との付き合い方~

https://www.jfa.maff.go.jp/j/enoki/yugyo/attach/pdf/index-23.pdf

まとめ

  • アワビ、ナマコ、ウナギの稚魚は捕まえない
  • 都道府県ごとに捕まえていい水産動植物は異なる
  • 釣りでは魚とイカだけOKと覚えておこう

参考書籍

海以外での山、川での採取にも対応している書籍です。


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