【分類】
界 : 動物界 Animalia
門 : 節足動物門 Arthropoda
綱 : 甲殻綱 Crustancea
目 : ワラジムシ目(等脚目) Isopoda
科 : フナムシ科 Ligiidae
属 : フナムシ属 Ligia
種 : フナムシ Ligia exotica(Roux, 1828)
【特徴】
体長は最大5cmほどで、等脚類の中でも大型である。体は上から押しつぶされたように平たく、多くの節にわかれ、7対の歩脚がある。頭部には長い触角と大きな複眼があり、尾部には2つに枝分かれした尾脚が1対ある。背中側の体色は鈍い光沢のある黒色で、淡黄色のまだら模様があるものや、褐色の広い縁取りがあるものなどがいる。また、夜は昼に比べて体色が淡く、褐色がかった色をしている。
この記事では「フナムシ」とまとめていますが、
2024年に「フナムシ」が異なる3種に分けられることがわかり、
トライフナムシ、アオホシフナムシ、およびフタマタフナムシであるとのニュースがありました。
【生態】
動きはきわめて敏捷で、大きな動物が現れると一目散に岩石の隙間などに逃げ込むため、捕獲は難しい。海のすぐ近くに棲息しているものの、海中に入ることはない。誤って海に落ちても、素早く体を波打たせて泳ぐことはできるが、遠距離を泳ぐことはできず、水中に長時間いると溺死してしまう。
食性は雑食性で、藻類や生物の死骸や釣り人の残した残飯などさまざまなものを食し、海岸の「掃除役」をこなしている。人間も例外ではなく、岩礁海岸に寝転がっていると噛まれて痛みを感じることがある。天敵はイワガニやアカテガニ、イソヒヨドリ、シギ、チドリ類などで、海に落ちた個体は魚類にも捕食される。
メスの腹部には卵を抱える保育嚢があり、ここで卵を保護する。卵は初めは透き通った橙色をしているが、やがて黒ずんでくる。孵化する幼体は小さいながらもすでに親と同じ体型をしており、孵化後もしばらくはメスの保育嚢に掴まって生活する。そのため、この時期のメスを捕獲すると、保育嚢の中から幼体がゾロゾロと飛び出てくる。
【食べ方】
①素揚げ
そのまま油に入れて塩を振りかける。
食えなくはない。
②茹で
ちょっと苦くて独特の味がする。
食べた後に水を飲むとなぜか水が異様に甘く感じる。
実際に食べてみた。
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