海には危険な生物もいっぱい!
今回の記事では、海の危険生物のうち魚類について書いていきます。
海の生き物には危険な特徴を持つ生き物もたくさんいます。
毒針を持つもの、鰭(ヒレ)や棘(キョク)、歯が刃物の様に鋭いもの、力強いハサミを持つもの…
楽しむために来た海で、怪我をしては勿体ない!
正しい知識を持っていれば大丈夫です。この記事では
・毒針を持つ危険な魚
・歯や棘など鋭いものをもつ魚
これらの生き物について写真付きで書いていきますので、皆さんも学んでいきましょう!
毒針を持つ生き物
①ゴンズイ
釣り人にとっては外道と言われるお魚です。昼夜を問わずに釣りで釣れます。
胸元に毒針を持っており、針から外すときには注意をしないといけません。
刺されると激しい痛みや腫れを引き起こし、時にはしびれや麻痺、発熱、吐き気といった症状を伴います。
ゴンズイの毒はタンパク質で構成されており、熱に弱いため、刺された場合は傷口を温めると毒の効果を軽減できます。
シュノーケリングやダイビングでは刺されることは基本的にありません。
注意すべきは釣りで釣れてしまった時ですので、針を外すときなどは細心の注意を払いましょう。
食べると意外と美味しいです。
②オニダルマオコゼ
外見が岩に似ているお魚です。主に沖縄などの南方の方で見ることができます。
背びれに毒針があり刺されると非常に強い痛みが発生し、腫れ、しびれ、発熱などの症状が現れます。
毒は神経毒とされており、刺されると痛みが長時間続き、重症化すると呼吸困難やショック症状を引き起こす可能性があります
こちらは釣りだけではなく、ダイビングやシュノーケリングでも注意が必要です。
安易に岩に足をのせたり、手を付いたりしないようにしましょう。
ちなみに味は大変美味です。高級魚の一種です。
③ミノカサゴ類
ミノカサゴの仲間は背びれと胸びれに毒針を持っています。
美しい見た目ですが、まさに「美しい魚には毒針がある」です。
刺されると痛みや腫れ、しびれ、発熱などの症状が現れます。痛みは非常に激しく、数時間から数日間続くことがあります。
毒は主にタンパク質で構成されており、40~45℃の温水に患部を30〜90分ほど浸けると、痛みを和らげることができます。
釣りでも釣れますし、ダイビングやシュノーケリングでも注意したい魚です。
④カサゴ類
カサゴとオニカサゴも毒針を背びれや胸びれなどの部位に毒針を持っています。カサゴに関しては毒性は比較的弱いです。
刺されると、痛みや腫れ、時にはしびれといった症状が現れます。
温水(40〜45℃)に患部を30分ほど浸けると、毒の効果が緩和されます。
釣りで釣れた際には注意しましょう。
ダイビングやシュノーケリングでも注意は必要ですが、だいたい近づくと逃げるので刺されることはあまりありません。
⑤アイゴ
磯焼けの原因とされており、毒の棘もあり、釣りでも外道扱いされる不憫な魚です。
アイゴの背びれ、腹びれ、臀びれにある棘には毒腺があり、刺されると激しい痛みを引き起こします。
アイゴの毒は主にタンパク質で構成されており、40~45℃の温水に患部を30分程度浸けると、痛みが和らぎます。
⑥エイ類
アカエイをはじめとしたエイ類の尾には毒の棘があります。
踏んだりすると防御本能で尾の棘を使って刺すことがあります。
尾にある棘の付け根に毒腺があり、刺されると激しい痛みと腫れが生じます。時にはしびれや吐き気、発熱などの全身症状が出ることもあります。
アカエイの毒は主に神経毒とタンパク質分解酵素で構成され、刺されると強い痛みや組織の壊死を引き起こすことがあります。
刺された場合はまず、患部を海水で軽く洗い流し、異物(棘の破片など)が残っていないか確認します。40〜45℃の温水に患部を30〜90分ほど浸けると、痛みが和らぎます。
エイ類の毒針は以下の写真の様に「返し」が付いているため、無理に引き抜いてはいけません。
刺さったまま病院に行く方がいい場合もあります。
鋭い歯やなどをもつ生き物
①ウツボ
ウツボで気を付けないといけないのは「鋭い歯」です。
噛まれたら病院に行くことになります。
以下の写真はウツボの頭の骨格です。見ての通り鋭い歯があります。
釣りで釣れた際は、無理に針を外さずに糸を切ってしまうのも一つの手段ですね。
ダイビングやシュノーケリングではこちらから近づかない限りは大丈夫です。
②フグ類
あまりイメージがないかもしれませんが、フグ類の歯もとても危険です。
小さいサイズなら気にする必要はありませんが、大型のフグの歯に噛まれると肉がえぐれます。
以下の写真はハリセンボンの歯の骨格ですが、骨が太く、先端は鋭いです。
間違っても口元に指先を近づけたりしないようにしましょう。
③ニザダイの仲間
こちらは尾びれの部分に鋭い棘があります。
こちらも知らない触ると、スパッと指が切れるくらいの鋭さはあります。
食べたらダメな毒を持つ生き物
釣りなどで釣れても、食べる際には気をつけないといけない魚がいます。
こういった毒を持つ魚もいわば危険生物です。
厚生労働省が以下の様に魚介類の毒などをまとめて公開しています。
厚生労働省 自然毒のリスクプロファイル
自然毒のリスクプロファイル
上のリンクを参考にしつつこの記事でも毒を持つ魚類について記していきます。
①フグ類
フグの仲間の多くは猛毒である「テトロドトキシン」をもっています。
毒力の強さはフグの種類および部位によって著しく異なり、一般に肝臓、卵巣、皮の毒力が強いです。このため、フグによって食用可能な部位が異なります。
症状としては食後20分から3時間程度の短時間でしびれや麻痺症状が現れます。麻痺症状は口唇から四肢、全身に広がり、重症の場合には呼吸困難で死亡することがあります。
フグを調理してお店などで提供する場合は「フグ調理の免許」が必要です。
しかし、個人で食べる場合には免許がいりません。
そのため、個人で釣ったフグを食べて食中毒になる事例がよく発生してます。
釣りなどで釣れても、食べずに海にリリースする方がよいでしょう。
②シガテラ毒
南方の魚に多い毒です。
バラフエダイ、バラハタ、イシガキダイなどの魚で確認されています。
主症状は神経症状であるドライアイスセンセーション(温度感覚の異常)、掻痒、四肢の痛みで、筋肉痛、関節痛、頭痛、めまい、脱力、排尿障害などもあります。
③パリトキシン様毒
アオブダイ、ハコフグ、ウミスズメ、ソウシハギなどで確認されています。
主症状は横紋筋融解症(激しい筋肉痛)やミオグロビン尿症で、呼吸困難、歩行困難、胸部の圧迫、麻痺、痙攣などを呈することもあります。重篤な場合は死亡することもあります。
まとめ
・毒を持つ魚、鋭い歯などをもつ魚など海には危険な生き物もいっぱいです
・正しい知識と対処法を覚えていきましょう!
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